日本でも新型コロナウイルス感染者や死亡例が増えてきており、危機感を感じる情報が増えてきています。
重篤な症状に陥るこの新型コロナウイルスに感染で死亡した方の葬儀はどのように行われているのでしょうか?
死亡後の病院や葬儀社の対応や火葬や葬儀について、そして新型コロナウイルス予防対策を踏まえた葬儀がどのように行われるのか情報をまとめてみたのでご覧ください。
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目次
新型コロナウイルス感染で死亡した場合の病院の対応は?
厚生労働省は各都道府県や保健所に対し、
「新型コロナウイルス感染症診療の手引き」にまとめ、周知を図っているので
内容をわかりやすく以下で説明していきます。
厚生労働省が作成した「新型コロナウイルス感染症診療の手引き」 の概要とは?
「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第1版」 は下記の概要でまとめられています。
- 1 病原体・臨床像
- 2 症例定義・診断・届出
- 3 治 療
- 4 抗ウイルス薬
- 5 院内感染防止
- 6 退院・生活指導
「死後のケア」については、
「院内感染防止」の内容で対応が記載されていたので、わかりやすくまとめていきたいと思います。
院内感染を予防するため防護服や道具などの対策措置はどのようなものなのか?
医療者に求められる対策行動
【接触予防対策・飛沫予防策として着用するもの】
- ゴーグルやフェイスシールド
- マスク(サージカルマスク・N95)
- 手袋
- 長袖ガウン
- 帽子

画像は厚生労働省が推奨している防護具装着の写真ですが、これは最低限実施しなければならない防護具着用の状態だと思われます。
首元~襟、膝下~足元は覆われていないので、
直接感染患者に触れる医療者にとっては不安かもしれません。
各病院の判断で上の写真より広範囲で防護できるような対策がとられているかと思われます。
感染患者(疑い患者も含む)に求められる対策行動
- 院内での移動も最小限
- 病室外に出る場合はサージカルマスクを着ける
感染者からの感染を防ぐためにもお互いに理解が必要な状況になっています。
自分の判断で行動するのは控えるべきでしょう。
1人で判断することが危ない状況になってきているので、
身近にいる人に些細なことでも相談して行動した方が良いかもしれません!
病院で新型コロナウイルス感染者が死亡した後の遺体のケアは?
死後のケア
遺体の処置にあたる従事者は,ゴーグル(またはフェイスシールド),サージカルマスク,手袋,長袖ガウン,帽子の着用などの個人防護具を着用し,作業後は確実に手指衛生を行う.
遺体を安置する場合は,体外へ体液が漏れ出ないように処置し,納体袋を使用することが望ましい.故人の尊厳にも十分配慮する.
引用:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き第1版2020より
上記の「新型コロナウイルス感染症診療の手引き」の内容を見ていると、感染者の遺体は袋に収められることになるようです。
故人の尊厳に十分配慮することも記載されていますが、
亡くなった後に納体袋で遺体を包む医療者やその状態でお別れを迎える家族や知人の気持ちは計りきれない悲しみであることは間違いないでしょう。
※納体袋:葬儀業者などが使用する納体袋はこのようなもの↓(イメージ)
新型コロナ感染で死亡した場合の葬儀会社の対応や遺体の取り扱い方法は?
新型コロナウイルス感染にり亡くなられた方が
「葬儀業者や霊柩車での移送を断られた」などの噂も聞かれますが、
実際はどうなのでしょうか?
新型コロナ感染による葬儀についてTwitterの反応
Twitterでは葬儀についての疑問や意見など様々な意見がみられました。
ツイートでもあるように、
新型コロナウイルス感染による死亡者の遺体の取り扱いについては葬儀社などの関係業種には感染予防に関する周知の通達を受けているようです。
遺族や知人と対面でお別れができないことは更なる哀しみが増すことになりそうですが、故人が最も感染拡大を望んではいないでしょう。
葬儀業者の担当者や搬送する運転手も医療者と同じく、
感染対策としてガウンやゴーグルなどの防護具を装着して対応しているようです。
また、重度の感染症により亡くなられた方の葬儀をお断りする葬儀会社や感染予防策として葬儀を行う家族の行動について制限を設けることも実際にあるようなので、多方面に相談して判断することが望ましいと思われます。
新型コロナ感染による死者のお通夜や葬儀・火葬の中止せざる得ない?実例を紹介!
新型コロナ感染者の葬儀までの流れは?
新型コロナウイルス感染による死亡者の葬儀の主な流れは以下の通り。
- 医師による死亡診断書が出される
- 遺体を納体袋へ収納(遺体・納体袋・棺はすべて拭いて消毒を行う)
- 病院で納棺
- 遺体の搬送
新型コロナ感染による死者の火葬の実例は?
厚生労働省が遺体を取り扱う葬儀社などに周知している内容を一部抜粋してみました。
新型コロナウイルスにより亡くなられた方の遺体は、24時間以内に火葬することができるとされており、必須ではありません(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第30条第3項、新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定める等の政令第3条)。感染拡大防止対策上の支障等がない場合には、通常の葬儀の実施など、できる限り遺族の意向等を尊重した取扱をする必要があります。
引用:厚生労働省ホームページ 新型コロナウイルスに関するQ&A(関連業種の方向け)より
新型コロナウイルス感染により亡くなった方の火葬はどのように行うのか
上記の内容をまとめると、
- 新型コロナウイルス感染者の遺体は24時間以内に火葬することができる
- しかし、24時間以内に火葬することが必須ではない
- 感染対策に支障がない場合は通常の葬儀ができる
- 遺族の意向などを尊重する
厚生労働省が周知している内容は上記の解釈になりますが、
死亡して24時間以内に火葬が認められているのは新型コロナウイルスが指定感染症に指定されており、遺体から病原体の感染の恐れがあるためです。
新型コロナウイルスによる感染が急速に拡大し重症で死亡者も増えていることから感染予防対策が第一に葬儀を進めている動きもあるようです。
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新型コロナ感染による死者のお通夜や葬儀は中止になることもある?
新型コロナウイルス感染による死亡した方の遺体は、通常の遺体より早く火葬されることになるかと思います。
火葬されるまでの時間がお通夜や葬儀ができる限られた時間になるようです。
しかし、新型コロナウイルス感染した方の遺体は病院で納体袋に収められてそのまま納棺されることから、密封された納体袋を開けることはできないため消毒された棺を開けて故人に寄り添うこともできない状態であることが考えられます。
様々な情報を見ていて新型コロナウイルス感染で亡くなられた方や感染と関係なく亡くなった方の場合でも葬儀を中止にしているという情報は見当たらず、
新型コロナウイルス感染拡大のために家族葬などで葬儀を縮小して執り行われていることが多いのが現状のようです。
新型コロナ感染収束後のお別れ会や後葬の提案も!様々な葬儀のあり方がある?
情報を調べていると、
新型コロナウイルスの感染が収束してお別れ会などの後葬を奨める葬儀会社もありました。
流行中のげ外出制限などが要請されている現在は多くの方の葬儀が家族葬などに縮小されて行われることが多いのが現状のようです。
これまでの葬儀のかたちに捉われず、人間の生き方や新しい葬儀のあり方について考えるきっかけにもなるのかもしれません。
志村けんが新型コロナウイルス感染で死去
日本では、コメディアンの志村けんさんが新型コロナウイルス感染により死去したことで国民は新型コロナウイルスの脅威を感じ始めています。
志村けんさんの葬儀については通夜および葬儀は近親者のみで執り行われ、
「お別れの会」などの実施については遺族と相談の上、決まり次第発表すると事務所がコメントしています。
志村けんさんの逝去で取材を受けた志村けんさんの兄・志村知之さんは、
「新型コロナウイルス感染予防のためで逝去後も面会できていない」
「逝去の翌々日、病院に直接葬儀屋さんが来て、そのまま火葬する」
「 火葬後、お骨になって自宅に 帰って来る」
と取材に対して答えていました。
日本では老若男女問わない人気者のコメディアンで、志村さんを知らない人はほとんどいないのではないでしょうか?
明るくてコント以外でも和やかな笑顔を見せてくれていた志村けんさん!
そんな志村けんさんを家族や知人でも寄り添って火葬までの葬儀を執り行うことができないことは死を受け止めることも難しい状況であるに違いありません。
日本で新型コロナ感染予防策として告別式など葬儀の参列はどうすれば良いか?
Twitterの反応を見ていると葬儀について、
新型コロナウイルス感染による死者だけでなく、葬儀縮小の影響は全体的にあるようです。
少しでも早く新型コロナウイルスの抗ウイルス薬が完成し、収束することを願うばかりです。
今は自分たちができることを考えて、感染予防を考えた行動をとることが大切といえるでしょう。
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